仕事辞めてから転職する時の貯金目安!退職後の税金・生活費の落とし穴と防衛策

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退職を決意したものの、「次の仕事が決まるまで貯金が持つか不安」と感じていませんか。

転職活動中は収入が途絶える一方で、生活費だけでなく住民税や社会保険料などの支出がのしかかってきます。事前の資金計画が不十分だと、焦って希望と異なる企業に入社してしまうリスクも高まります。

この記事では、次の仕事が決まっていない状態で退職する際の貯金目安や税金の試算、在職中に準備しておきたい資金防衛策をわかりやすく解説します。

仕事辞めてから転職するなら貯金はいくら必要?年代別に見る目安と活動期間の違い

次の仕事を決めずに退職する場合、次の職場が決まるまでの生活費や活動資金をあらかじめ用意しておく必要があります。必要な貯金額は、年代による転職活動期間の違いによって変わります。ここでは20代・40代の目安金額と、共通するリスクを解説します。

20代の転職活動は平均3〜4ヶ月、必要な貯金は年収しだい

20代の転職活動期間は、一般に3〜4ヶ月程度とされています。応募から内定までの流れは比較的スムーズですが、この間の生活費に加えて前年の所得に応じた住民税・国民健康保険料が発生するため、必要な貯金額は退職前の年収によって変わります。具体的な金額は、後述の年収別シミュレーションでご確認ください。

面接のための交通費やスーツ代など、予期せぬ出費も発生します。資金に余裕がないと精神的に焦り、妥協して転職先を選んでしまう原因にもなります。

40代の転職活動は平均4〜5ヶ月、20代より1〜2割多めの準備を

40代の転職活動期間は一般に4〜5ヶ月程度とされ、20代より長期化しやすい傾向にあります。求められるスキルや実績の専門性が高くなり、マッチする企業を見極める時間が必要になるためです。

活動期間が長いことに加え、40歳以上は国民健康保険料に介護保険料が上乗せされるため、同じ年収でも20代より1〜2割多めの準備が必要です。住宅ローンや教育費などの支出が重なる場合は、その分をさらに上乗せしてください。

次の仕事が決まっていないまま辞める20代・40代に共通する3つのリスク

次の仕事が決まる前に退職すると、世代を問わず3つのリスクに直面します。1つ目は固定収入が途絶えることによる精神的な焦り、2つ目は前年の所得に応じた税金・社会保険料の支払いが続くこと、3つ目は離職期間が延びることで選考時に不利になりやすい点です。

これらのリスクを抑えるためには、計画的な資金の準備が欠かせません。

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年収別の退職後にかかるお金・税金シミュレーション(年収300万・400万・500万)

退職後に想定外の負担となるのが、前年の所得に対して課される住民税や社会保険料です。在職中は給与から天引きされていたため意識しにくいですが、退職後は自分で納付する必要があります。

ここでは年収別に、退職後の税負担と必要な貯金額の目安を試算します。試算の前提は次のとおりです。

・世帯:単身世帯

・生活費:月17.3万円(総務省「家計調査」2025年平均の単身世帯の消費支出)

・国民健康保険料:東京都港区の令和7年度の料率で算定(自治体により異なります)

・活動期間:20代は3.5ヶ月、40代は4.1ヶ月

生活費は住んでいる地域や家賃で大きく変わります。ご自身の家計簿の数字に置き換えて計算できるよう、記事の最後に計算式を掲載しています。

年収300万円の場合の住民税・社会保険料と必要な貯金額の試算

年収300万円の場合、地方税法で定められた所得割の標準税率10%と均等割(年5,000円/森林環境税1,000円を含む)を基準に計算すると、住民税は年間約12万円が目安です。

国民健康保険料は自治体によって異なりますが、年収300万円の単身世帯で年間約23万円(40歳以上は介護保険料が加わり約28万円)が目安になります。

これに国民年金保険料(月17,920円)を加えると、退職後の公的な支出は月4.7万円(40歳以上は約5.1万円)です。生活費17.3万円と合わせると、毎月の支出は月22.0万円(40歳以上は約22.4万円)になります。

転職活動3.5ヶ月分で約77万円、4.1ヶ月分で約92万円。20代なら80万円、40代なら95万円を目安に準備しておくと安心です。

年収400万円の場合の税負担と必要な貯金額の試算

年収400万円の場合、住民税は年間約18万円まで上昇します。国民健康保険料も年間約31万円(40歳以上は約38万円)が目安です。

国民年金保険料と合わせた退職後の公的な支出は月5.9万円(40歳以上は約6.4万円)。生活費17.3万円と合わせると、毎月の支出は月23.2万円(40歳以上は約23.7万円)になります。

転職活動3.5ヶ月分で約81万円、4.1ヶ月分で約97万円。20代なら85万円、40代なら100万円を目安に準備しておくと安心です。

年収300万円の場合と比べると、月々の公的な支出は約1.2万円増える計算です。

年収500万円の場合の税負担と必要な貯金額の試算

年収500万円の場合、住民税は年間約24万円、国民健康保険料は年間約39万円(40歳以上は約48万円)まで上がります。

国民年金保険料と合わせた退職後の公的な支出は月7.0万円(40歳以上は約7.8万円)。生活費17.3万円と合わせると、毎月の支出は月24.3万円(40歳以上は約25.1万円)になります。

転職活動3.5ヶ月分で約85万円、4.1ヶ月分で約103万円。20代なら90万円、40代なら105万円を目安に準備しておくと安心です。

なお、年収が高い方は在職中の生活水準に近い支出が続きやすく、実際の生活費が平均を上回るケースが少なくありません。上記はあくまで平均値による試算のため、ご自身の家計の実額で計算し直すことをおすすめします。

自分の場合はいくら必要か、計算してみる

必要な貯金額 =(毎月の生活費 + 住民税÷12 + 国民健康保険料÷12 + 17,920円)× 活動月数

・毎月の生活費:直近3ヶ月の家計簿の平均額を使ってください

・住民税:退職前の年に届いた住民税決定通知書の年税額をそのまま使えます

・国民健康保険料:お住まいの市区町村サイトの「保険料早見表」で確認できます

・国民年金保険料:17,920円(令和8年度・全国一律)

・活動月数:20代は3.5ヶ月、40代は4.1ヶ月が目安。転職回数が多い方は+1〜2ヶ月

なお、家族がいる世帯は生活費も国民健康保険料も大きく変わります。国民健康保険には扶養の概念がなく、加入者全員分が世帯主に請求されるためです。

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国民年金保険料の失業等による特例免除

退職を理由とする免除申請では、前年所得を除外して審査されます。そのため自己都合退職であっても、全額免除や納付猶予が認められる場合があります。免除された期間も年金の受給資格期間には算入されます。窓口は市区町村または年金事務所です。

国民健康保険料の軽減

倒産・解雇などの「非自発的失業者」には、前年の給与所得を30%とみなして保険料を計算する軽減特例があります。ただし対象は離職理由コードが11・12・21・22・31・32(特定受給資格者)または23・33・34(特定理由離職者)の方に限られ、一般的な自己都合退職(コード40)は対象外です。自己都合退職の場合も、所得減少による申請減免を独自に設けている自治体があるため、窓口でご確認ください。

住民税の徴収猶予・減免

収入が大きく減った場合、分割納付や徴収猶予、自治体によっては減免の相談ができます。滞納すると延滞金が発生するため、納付が難しいと感じた段階で市区町村へ相談してください。

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仕事を辞める前に知っておきたい公的手続きと注意点

退職後は各種公的手続きを速やかに行う必要があります。手続きが遅れると保険の未加入期間が生じたり、受け取れるはずの給付で損をしたりする可能性があります。ここでは国民年金・健康保険の切り替え、失業手当の給付時期、信用力への影響を解説します。

国民年金・国民健康保険の切り替えで損をしないためのポイント

退職翌日から14日以内に、お住まいの市区町村役場で国民年金と国民健康保険の加入手続きを行います。健康保険については、それまで加入していた健康保険の「任意継続」を選ぶ方法もあります。

健康保険については、それまで加入していた健康保険の「任意継続」を選ぶ方法もあります。最長2年間加入でき、扶養家族の保険料はかかりません。在職中の標準報酬月額をベースに上限額が設けられているため、年収が高い人や扶養家族がいる人ほど、国民健康保険より負担を抑えられる場合があります。

ただし、任意継続の申請期限は退職日の翌日から20日以内です。この期限を過ぎると選択できなくなるため、退職前にどちらが安くなるかを試算しておきましょう。国民健康保険料は市区町村の窓口、任意継続の保険料は加入していた健康保険(協会けんぽまたは健康保険組合)で確認できます。

自己都合退職の失業手当は、受給まで約2〜3ヶ月かかる現実

自己都合で退職した場合、雇用保険の失業手当(基本手当)は7日間の待期期間に加え、原則1ヶ月の給付制限期間が設けられています。2025年4月1日施行の改正で従来の2ヶ月から短縮されましたが、給付制限期間の終了後も失業認定日を経てから振り込まれるため、離職から最初の入金までは約2〜3ヶ月かかります。

なお、退職日から遡って5年間のうちに2回以上、正当な理由なく自己都合退職している場合は、給付制限が3ヶ月になり、初回の入金までさらに時間がかかります。転職回数が多い方は、前述の目安額に1〜2ヶ月分を上乗せしてお考えください。

一方、2025年4月1日以降は、教育訓練給付金の対象講座や公共職業訓練などを受けた場合に給付制限が解除される仕組みも設けられました。

失業手当だけに頼らず、この期間の生活費をあらかじめ確保しておくことが重要です。

無職になると新規のクレジットカード・ローンの審査が難しくなる注意点

退職して無職の状態になると、継続的な安定収入がないと判断され、新規のクレジットカード発行や各種ローンの契約審査を通過するのが難しくなります。転職期間中に引っ越しを伴う賃貸契約を結ぶ場合も、入居審査で同様の理由が影響することがあります。

金融面の契約は、収入を証明しやすい在職中に済ませておくことが重要です。

退職前に「在職中」だからこそ準備できる3つの資金防衛策

退職後の生活費不足や予期せぬ出費に、無職になってから対処するのは容易ではありません。カードローン等の新規契約は、継続的な安定収入が申し込みの条件となるためです。ここでは、信用力のある「在職中」のうちに講じておきたい資金防衛策を紹介します。

カードローンを検討するなら、在職中でないと申し込みが難しい

無職になると新規のカードローン等の契約は原則として難しくなります。返済能力の確認が求められるため、安定した収入がない状態での申し込みは受け付けられないことがほとんどだからです。

そのため、検討する場合は毎月の給与収入がある在職中に申し込む必要があります。多くのカードローンは入会金・年会費が無料で、借入をしなければ利息も発生しません。ただし手数料の有無や条件は会社ごとに異なり、長期間利用がない場合に契約が見直されることもあります(※所定の審査があります)。

勤務先への電話連絡を避けたい場合の在籍確認の方法

在職中に申し込むと勤務先に知られてしまうのでは、と不安に思う方も多いでしょう。現在の大手消費者金融の多くは、勤務先への「原則、電話による在籍確認なし(※)」に対応しています。

電話の代わりに書類で在籍を確認してもらえる場合が多く、職場の同僚や上司に知られることなく手続きを進めやすくなっています。

※お申込みの状況や審査結果によっては、電話による確認が必要となる場合があります。

在職中に契約枠を確保する場合の注意点

在職中に契約を済ませて枠を確保しておけば、退職後に急な出費や税金の支払いが重なった際の選択肢にはなります。

初めて利用する方向けに30日間無利息サービスを提供している会社もあります(※メールアドレス登録とWeb明細利用の登録が必要です。適用条件は各社でご確認ください)。ただし無利息期間は30日間で、この記事で見たとおり転職活動には3.5〜4.1ヶ月かかるのが平均です。31日目以降は通常金利(年3.0%〜18.0%程度)の利息が発生する点を前提に検討してください。

在職中に契約枠を確保する場合の3つの注意点

契約情報は信用情報機関に登録される

カードローンの契約や借入残高は信用情報機関に登録され、この記事で触れた賃貸の入居審査や、将来の住宅ローン審査で参照されます。転職後に住宅購入を予定している場合は特に注意が必要です。

退職後は利用が停止されることがある

退職して収入が途切れたことを届け出た場合や、定期的な与信の見直し(途上与信)で確認された場合、新規の借入が停止されることがあります。枠を作っておけば必ず使えるとは限りません。

金利は年3.0%〜18.0%程度

50万円を年18.0%で借り、12ヶ月で返済する場合の利息は約5万円です。借入枠は貯蓄の代わりにはならないため、まずは貯蓄の確保を優先してください。

まとめ

仕事が決まっていない状態で退職する場合、必要な貯金額は年収と年代で変わります。単身世帯の目安は、20代で年収300万円なら80万円、400万円なら85万円、500万円なら90万円。40代は活動期間が長く介護保険料も加わるため、それぞれ95万円・100万円・105万円が目安です。自己都合退職では、失業手当の初回入金まで約2〜3ヶ月かかる点にも注意が必要です。

また、無職になると新規のカードローン等の契約は原則として難しくなります。急な出費に備えるなら、安定した収入がある在職中に手続きを済ませておくことが大切です。事前の備えを整え、安心して次のキャリアに向けた転職活動を進めましょう。

※お申込みの時間帯や審査状況によって、当日中のご融資ができない場合があります。

参考:総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2025年平均」 https://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/pdf/fies_gaikyo2025.pdf

参考:総務省「個人住民税」 https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/150790_06.html

参考:厚生労働省「給付制限が解除され基本手当を受給できる方」https://www.mhlw.go.jp/content/001441564.pdf

参考:全国健康保険協会「健康保険任意継続制度(退職後の健康保険)について」

https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g6/cat650/r313/

参考:厚生労働省「生活困窮者自立支援制度」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000059425.html