転職前は貯金ないともたない?退職前にカードローンを作るべき理由と目安
転職や退職を考えたとき、手元の貯蓄額に不安を感じる方は少なくありません。仕事を辞めてから次の職場を探す場合、給料が一時的に途切れる空白期間が生まれるためです。
生活費や税金、保険料の支払いも重なるため、事前の資金準備は欠かせません。この記事では、貯金の目安額と、在職中にカードローンを準備するメリット、転職後の手続きを紹介します。
転職前の貯金はいくら必要?3つの状況別に見る目安額
退職後に転職活動を始める場合、次の就職先が決まるまでの生活を維持するための貯蓄が欠かせません。必要な金額は、家族構成や活動方法によって大きく異なります。
まずはご自身の状況に合わせて、最低限準備しておきたい貯金額の目安を確認しましょう。
単身・一人暮らしなら、生活費3ヶ月分の目安として約50万円
一人暮らしの方が仕事を辞めて転職活動をする場合、約50万円の貯蓄を目安に準備しましょう。転職活動の平均期間は約3ヶ月とされ、その間の生活費を自らまかなう必要があるためです。
単身世帯の1ヶ月の平均消費支出は約17.3万円です(総務省「家計調査」2025年平均)。3ヶ月分では約52万円となり、50万円は最低限のラインといえます。
3〜4人家族世帯なら、退職前に準備しておきたい約100万円の内訳
家族がいる世帯が退職する場合は、最低でも100万円程度の貯蓄が推奨されます。世帯人数が増えると食費や光熱費などの支出が大きくなり、1ヶ月の消費支出は3人世帯で約32.4万円、4人世帯で約36.3万円です(総務省「家計調査」2025年平均)。
3ヶ月分の生活費をカバーするには、約100万〜110万円が基準になります。住宅ローンの有無や教育費などの状況によっては、余裕を持って200万〜300万円程度を目安にする人も珍しくありません。
| 家族構成 | 3ヶ月分の生活費目安 | 半年分(余裕をもった準備額) |
|---|---|---|
| 単身・一人暮らし | 約52万円 | 約104万円 |
| 3人世帯 | 約97万円 | 約195万円 |
| 4人世帯 | 約109万円 | 約218万円 |
※総務省「家計調査」2025年平均の消費支出をもとに算出。
※住宅ローンや教育費がある場合は、上記に加えて別途見積もりが必要です。
遠方への転職なら交通費・宿泊費で10万〜30万円、転居を伴えばさらに20万〜40万円
UターンやIターンなどで遠方の企業を受ける場合は、さらに10万〜30万円の追加資金を見積もりましょう。往復交通費や現地での宿泊費が重なるためです。
転居を伴う場合は、敷金や礼金、引っ越し代として20万〜40万円前後の初期費用も発生します。長距離の移動は出費がかさむため、事前の準備が重要です。
在職中に転職活動を進めるなら、生活費3ヶ月分の貯金は不要
現在の仕事を続けながら転職活動を行うなら、生活費3ヶ月分の貯金を用意する必要はありません。毎月の給与収入が継続し、生活費を貯蓄から切り崩さずに済むためです。
ただし、面接の交通費や応募書類の作成費、スーツの準備代などで10万円前後の出費は見込んでおきましょう。金銭面の負担を抑えたい方には、在職中の転職活動がもっとも現実的な選択肢です。
自己都合退職で貯金なしは危険、転職で生活費が足りなくなる5つのリスク
「貯金が少なくても失業保険があるからなんとかなる」と楽観的に考えるのは危険です。退職後には、それまで意識していなかった支出が自己負担として一気に発生するためです。
ここでは、貯蓄が足りないまま仕事を辞めることで直面する5つのリスクを解説します。
失業保険の給付までは、最短でも1〜2ヶ月の給与空白期がある
自己都合で退職した場合、失業手当が実際に振り込まれるまでには、離職からおよそ2〜3ヶ月かかります。
2025年4月1日施行の法改正で給付制限期間は原則1ヶ月に短縮されましたが、その前に7日間の待期期間があり、給付制限期間の終了後も失業認定日を経て振込までに1週間程度を要するためです。
無収入で生活する期間が必ず発生することを踏まえ、最初の生活費を準備しておく必要があります。
退職後は全額自己負担になる、国民健康保険・国民年金保険料
会社員時代は健康保険や厚生年金の保険料を会社が半分負担していましたが、退職後はすべて自己負担になります。
退職後の健康保険は、①国民健康保険に加入する、②前職の健康保険を任意継続する、③家族の被扶養者になる、の3つから選びます。保険料は選択肢によって大きく変わるため、退職前に試算しておきましょう。
国民年金保険料は令和8年度で月17,920円(全国一律)です。これに国民健康保険料(前年の所得や自治体により変動)が加わり、月3万〜5万円程度の負担になるケースが一般的です。
前年の所得で課税される、住民税の納付義務という盲点
退職後に収入が途絶えても、住民税の支払いは免除されません。前年度の所得を基準に課税されるため、現在の給与がゼロでも支払う必要があります。
退職時期や本人の希望により、最後の給与から一括で納める場合と、普通徴収に切り替え分割で支払う場合があります。事前に納税資金を計算しておきましょう。
家賃・食費・光熱費など、退職後も変わらない固定費の負担
仕事を辞めて無収入になっても、家賃や光熱費、食費などの生活費は毎月発生します。単身世帯の1ヶ月の生活費は平均約17.3万円です(総務省「家計調査」2025年平均)。
在職中に家賃補助を受けていた場合、退職と同時に打ち切られ実質的な負担が増えることもあります。数ヶ月分の蓄えがなければ、生活の維持は難しくなります。
面接時の被服費や交通費など、転職活動にかかる追加コスト
転職活動そのものにも、往復交通費や応募書類の作成・印刷費、証明写真の撮影代などの諸経費が積み重なります。
ビジネススーツや靴を新調する場合は約3万〜5万円前後の費用も必要です。生活費とは別に約10万円を用意しておくと安心です。
貯金が足りない時の備え、在職中の「カードローン契約」が有効な3つの理由
退職前に十分な貯蓄を確保するのが難しい場合、在職中のうちにカードローン契約を済ませておくことが有効な備えになります。急な出費をカバーし、金銭的な不安を和らげられるためです。
在職中の今だからこそカードローンの準備をおすすめする3つの理由を紹介します。
無職になると新規契約が難しくなる、在職中に契約する重要性
カードローンの契約には、申込者に安定した継続収入があることが条件として求められます。退職して無職や求職中の状態になると、返済能力の証明が難しく新規審査の通過が困難になりやすいためです。
毎月確実な給与収入がある転職前の段階であれば、審査に通過しやすくなります。籍があるうちに手続きを済ませておくことが重要です。
持っているだけなら年会費や手数料はかからない仕組み
「カードローンを作ると維持費がかかるのでは」と心配されるかもしれません。しかし一般的なカードローンは、入会金や年会費、口座管理手数料などは不要で維持できます。
実際に借り入れて利用しなければ、利息や余計なコストは発生しません。給料が止まる空白期に備え、契約手続きだけを済ませて借入枠を確保しておく方法が取れます。
給与空白期の備えとして、借入枠を確保できる安心感
退職から次の就職先が決まるまでの間、いつどれだけの支出が発生するかを予測することはできません。あらかじめ限度額の借入枠を確保できていれば、安心感につながります。
必要になった時にだけ必要最低限を引き出せば、支出をコントロールしながら空白期を乗り切れます。
在籍確認は原則電話連絡なしとしている会社もある(※例外あり)
同僚や家族に手続きを知られたくないと考える方も多いでしょう。多くの金融機関では、申し込みをスマートフォンやパソコンからオンラインで完結できます。
在籍確認についても、一部の消費者金融では原則として電話による確認を行わず、書類提出で代替する運用を採用している会社があります。
※実施の可否や方法は会社ごとに異なるため、申込前に各社の案内をご確認ください。
カードローン利用者が転職後に行うべき3つの手続きと注意点
退職前にカードローンを作って空白期を乗り切った後、無事に転職が決まった際にはいくつかの手続きが必要です。ここでは、トラブルなく契約を継続していくための注意点を解説します。
勤務先変更の届出を怠ると、規約違反になるリスク
カードローンの契約後、転職で勤務先が変わった場合は、速やかに金融機関へ変更の届出を行う義務があります。会員規約に「遅滞なく申告する」旨が明記されているためです。
届出を怠り定期審査(途上与信)などで発覚すると、規約違反として利用停止や一括返済を求められる可能性があります。
年収が下がると、利用枠が見直される可能性
転職後の年収が前職より下がった場合、カードローンの利用枠が引き下げられる可能性があります。貸金業者からの借入には年収の3分の1を上限とする「総量規制」があり、年収が下がるとこの上限額自体も下がるためです。
実際の枠の見直しは、各社の定期的な与信審査(途上与信)の結果として行われます。年収低下時は、貸金業者の定期的な与信の見直し(途上与信)の結果として利用枠が引き下げられることがあります。銀行カードローンは総量規制の対象外ですが、各行独自の基準があります。
無職期間中は新規借入が止まるが、一括返済が原則不要な理由
退職して収入が途切れたことを金融機関に届け出た場合や、定期的な与信の見直し(途上与信)で確認された場合、新規の借入が一時的に停止されることがあります。
利用が停止されても、一括返済をすぐに求められるわけではありません。毎月遅れずに返済を続けていれば、一括返済は原則不要です。
初回30日間無利息などのサービスを活用し、負担を抑える工夫
無利息サービスを活用すれば、利息の負担を抑えられます。大手消費者金融などでは「初回30日間無利息サービス」を提供しているところがあります。
給料の遅れや空白期の生活費として短期間だけ借り、次の初任給後にすぐ返済すれば、実質的に無利息で借り入れできます。短期間で確実に返済できる見込みがある場合に限って有効な方法です。
※初回30日間無利息サービスの適用には、メールアドレス登録とWeb明細利用の登録が必要です(各社の適用条件をご確認ください)。
まとめ
転職前の貯金は、一人暮らしなら約50万円、家族がいる場合は約100万円が目安です。資金がないまま退職すると、給与の空白期間や税金の負担で生活に支障をきたすリスクがあります。
在職中にカードローン契約を済ませておくと、万一の備えになります。転職後は勤務先変更の届出を忘れず、無理のない資金管理を心がけましょう。
参考:日本貸金業協会「お借入れは年収の3分の1まで(総量規制について)」 https://www.j-fsa.or.jp/association/money_lending/law/annual_income.php
参考:厚生労働省「令和6年雇用保険制度の改正内容について」 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40264.html
参考:厚生労働省「基本手当について」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000135026.html